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【 経済 / 証券 】
日本たばこ産業株式会社(JT)の株式のこと
法律の制定によって、旧・日本専売公社が民営化され、1985年に日本たばこ産業株式会社が発足した。そのとき、同社が発行した株式 200万株(資本金1,000億円、額面5万円)のすべては、政府が無償で譲り受けた。
政府は、法律によって、JT株のうち一定の割合を保有することが義務づけられている。その分については、産業投資特別会計で処理し、市場に売却することはできない。残りのJT株については、国債整理基金特別会計で処理し、その売却による収入や配当金による収入などは国債を償還するための財源に充てられている。
2000年の法改正によって、JT株の政府保有義務は「3分の2」から「2分の1」に引き下げられた。すなわち、売却可能なJT株が増えた。株式市場が低迷した2003年度には、いったん株式の売却が見送られた経緯があったが、このところの景気回復基調を受けて、売却に向けて準備に取り掛かることにしたようだ。
( 2004.01.19 掲載)